イスラエル軍、レバノン南部ボーフォート高地で統制確立 地上作戦拡大

イスラエル軍、ボーフォート高地を掌握 レバノン南部で地上作戦拡大

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イスラエル軍は2026年5月31日、レバノン南部のボーフォート高地で作戦上の統制を確立し、ワディ・サルーキ地区を含む追加地域へ地上作戦を広げていると発表した。カッツ国防相は要衝ボーフォート城跡の掌握を表明し、ネタニヤフ首相はこれを対ヒズボラ作戦の重要な転換点として、イスラエル北部防衛に向けた地上作戦拡大を前面に打ち出した。

リタニ川を越えた作戦拡大

イスラエル軍は、今回の作戦の目的を、ヒズボラの拠点やインフラを解体し、ガリラヤ北部とメトゥラに対する直接的な脅威を取り除くことだと説明している。作戦は数日前に始まり、国境付近の限定的な行動にとどまらず、前方防衛線を北へ押し広げる性格を帯びている。

軍は、ボーフォート高地がヒズボラの軍事活動や攻撃指揮に使われ、周辺の発射拠点から多数の飛翔体がイスラエル側へ撃ち込まれてきたと主張している。高地を押さえることは、発射地点や移動経路を見下ろし、攻撃の準備段階から圧力をかける意味を持つ。

作戦範囲はリタニ川を越えて北側の標的にも広がり、追加地域やナバティエ近郊での行動も含まれる。リタニ川は南レバノンの軍事的な境目としてたびたび意識されてきた川であり、その北側への展開は、イスラエル軍がより深い縦深でヒズボラの拠点をたたく方針を示すものだ。

象徴と実利を併せ持つボーフォート

ボーフォート城跡は南レバノンとイスラエル北部を見渡す高地にあり、歴史的な象徴性に加え、周辺の尾根線や谷筋を監視できる軍事上の価値も大きい。今回の掌握は、城跡への到達と、より広いボーフォート高地での作戦上の統制という二つの側面を持つ。

AP通信は、今回の掌握について、イスラエル軍によるレバノン国内での前進としては四半世紀超で最も深いものだと伝えている。その意味は、一つの城跡を押さえたことにとどまらず、国境付近での作戦から、レバノン内陸側へ踏み込む地上展開が強まっている点にある。

カッツ氏は、部隊をボーフォートにとどめる方針も示した。ただ、実際の駐留期間や支配範囲がどの程度固定化されるかはなお不透明だ。フランスは国連安全保障理事会の緊急会合を求め、米国も段階的な沈静化に向けた案を示したと報じられており、国際的な対応も南レバノン情勢を左右する。

参考・出典

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